第8回 日本子ども社会学会大会 プログラム | ||
2001(平成13)年6月23日(土)-24日(日) | ||
於:明治学院大学 | ||
前日 6月22日(金) | ||
15:30-16:50 | 各種委員会 | |
17:00- | 理事会 | |
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第1日 6月23日(土) | ||
9:00- | 受付 | |
9:30-12:00 | 研究発表1 1部会 | 子どもの生活と異文化 |
2部会 | 親と子育てイメージ | |
3部会 | メディア空間に生きる子ども | |
4部会 | 子ども理解の方法 | |
5部会 | 子ども研究への視座 | |
6部会 | 子どもの生活世界 | |
12:00-12:40 | 総会 | |
12:40-13:30 | 昼食・新理事会 | |
13:30-16:00 | 公開シンポジウム | 「育児不安の構造」 -少子化状況の中で- |
16:10-18:00 | ワークショップ1 | 児童虐待への学校(園)対応 |
ワークショップ2 | 地域での子どもの遊び活動コーディネートを考える -プレイワークと専門性- |
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ワークショップ3 | 「総合的な学習の時間」を考える | |
18:20-20:20 | 懇親会 | |
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第2日 6月24日(日) | ||
9:00- | 受付 | |
9:30-11:30 | 研究発表2 1部会 | 地域社会に生きる子ども |
2部会 | しつけと規範 | |
3部会 | 子どもとの関係構築 | |
4部会 | 育児問題 | |
11:30-12:50 | 昼食・各種委員会・評議員会 | |
13:00-15:00 | 研究発表3 1部会 | ジェンダー |
2部会 | 小学生の生活世界 | |
3部会 | 児童文化史発掘 | |
15:10-17:10 | テーマセッション1 | 幼稚園保育時間の延長とカリキュラム編成との関連を探る |
テーマセッション2 | 子どもとセクシャリティ (その2) | |
テーマセッション3 | 幼児にとってコンピュータは必要か否か |
6月23日(土) 研究発表1 1部会 | ||
子どもの生活と異文化 | ||
司会 | 安東由則(武庫川女子大学) 佐多不二男(山形大学) |
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9:30- 9:55 | 中国におけるカリキュラムの特質と動向 | |
費ライチン(広島大学大学院) | ||
9:55-10:20 | 学童保育から見る子どもの育ち 古田朝映(目黒区立中根学童保育クラブ) |
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10:20-10:45 | ある外国籍児童にとっての「居がい」について 真鍋眞澄(上智大学大学院) |
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10:45-11:10 | ユネスコの子ども向け共通読み物開発の成果と課題 大貫美佐子(ユネスコ・アジア文化センター) |
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11:10-11:35 | 子どもの生活と教育-日本と中国での調査より- 森繁男(京都女子大学短期大学部) |
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11:35- | 総括討論 |
6月23日(土) 研究発表1 2部会 | |||||||||||||
親と子育てイメージ | |||||||||||||
司会 | 内山絢子(科学警察研究所) 倉本英彦(北の丸クリニック) |
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9:30- 9:55 | 子育てサークルの事例研究 -保育所と保険センターでのかかわり- 山本陽子(龍谷大学大学院) |
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9:55-10:45 | 親は子どもの「手本」になり得ているのか --大学生を対象にした回想調査の結果を中心に- --回想調査の結果と教師や周囲の大人の言動- ○徳田克己(筑波大学) ○水野智美(福山平成大学) |
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10:45-11:10 | 妊娠期の夫婦関係と子育てイメージ
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11:10-11:35 | 子どもの虐待への援助 山縣文治(大阪市立大学) |
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11:35- | 総括討論 |
6月23日(土) 研究発表1 3部会 | |||||
メディア空間に生きる子ども | |||||
司会 | 牧野暢男(日本女子大学) 小平さち子(nhk放送文化研究所) |
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9:30- 9:55 | 子どもとマス・メディアの関係に関する理論的モデル 東野充成(九州大学大学院) |
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9:55-10:20 | 保育者育成に於けるメディアリテラシーの獲得 小林紀子(小田原女子短期大学) |
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10:20-10:45 | 高校生が生きる世界 -高校生のモバイル空間の創出とその影響 石井久雄(福岡工業大学) |
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10:45-11:10 | テレビ暴力番組の子どもの非社会的行動に与える効果の研究
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11:10-11:35 | 高校生のモバイル機器利用と社会意識の変容 -仙台市の調査から- 古賀正義(宮城教育大学) |
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11:35- | 総括討論 |
6月23日(土) 研究発表1 4部会 | |
子ども理解の方法 | |
司会 | 萩原元昭(江戸川大学) 麻生武(奈良女子大学) |
9:30- 9:55 | 幼児の遊びのできごとと遊びの道具の生成過程 三浦真里(上越教育大学大学院) |
9:55-10:20 | 乳幼児紙芝居の効用-まついのりこ氏の創作を中心に- 八幡眞由美(明和学園短期大学) |
10:20-10:45 | 今どきのままごとごっこ -ままごとごっこを通して見る生活の変化とその意味- 根津明子(国学院大学幼児教育専門学校) |
10:45-11:10 | 社会的コンピタンスのパラダイム 山田富秋(京都精華大学) |
11:10- | 総括討論 |
6月23日(土) 研究発表1 5部会 | |||||
子ども研究への視座 | |||||
司会 | 野垣義行(横浜国立大学) 宮川健郎(明星大学) |
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9:30- 9:55 | 家庭科における隠れたカリキュラムの一検討
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9:55-10:20 | 子どもの居場所(論)の検討 山本清洋(鹿児島大学) |
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10:20-10:45 | 「児童文化」概念の不毛を問う 小川博久(日本女子大学) |
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10:45-11:10 | 子ども・若者の関わりの技法に関する考察 -指導・育成観の転換- 田中治彦(立教大学) |
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11:10-11:35 | マンガの教育社会学 原田彰(呉大学) |
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11:35- | 総括討論 |
6月23日(土) 研究発表1 6部会 | |||||||
子どもの生活世界 | |||||||
司会 | 松浦善満(和歌山大学) 飯田浩之(筑波大学) |
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9:30-10:20 | 子どもたちの日常性-学び・荒れ・遊び- ○秦政春(大阪大学) ○川村光(大阪大学大学院) ○福島輝子(大阪大学大学院) |
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10:20-11:10 | 居場所としての「学校」に関する考察 -時系列の変化を視野におきながら-
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11:10- | 総括討論 |
6月23日(土) 公開シンポジウム | |
「育児不安の構造」-少子化状況の中で- | |
司会 | 深谷昌志(東京成徳短期大学) 望月重信(明治学院大学) |
パネラー | 大日向雅美(恵泉女学園大学) 樋田大二郎(聖心女子大学) 石橋尚子(兵庫教育大学) |
家庭教育の重要性が指摘されている。しかし、お母さんたちの生活実感とはかけ離れた「あるべき論」が提唱されている。 毎日の子育て生活においてお母さんたちはどんなことに悩み、誰にそれを相談しているのか。子育ての楽しさをどんなときに感じているのか。 子どもの生活習慣や家族で心がけていること、また、家庭と学校とのパイプ役、学校への要望など、お母さんたちの子どもへの期待(将来)と不安は相当に存在している筈である。 少子化状況は子育て環境を変貌させている。家族形態と家族関係の在り方をも相対化させつつある。少子化状況が親の子育て観をどのように変えてきているのか。母親自身の人間関係、父親とのコミュニケーション、仕事と家庭との両立、母親の生きがいなど、幅広く具体的な議論を期待したい。 |
6月23日(土) ワークショップ1 | |
児童虐待への学校(園)対応 | |
コーディネーター | 深谷和子(東京成徳大学) |
司 会 | 田村毅(東京学芸大学) |
発表者 | 小学校養護教諭の全国調査から 深谷和子(東京成徳大学) |
幼稚園の現場から 市川薫子(中野区大和幼稚園) |
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児相の現場から 金井雅子(東京都墨田児相) |
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被虐待ケースは発見も難しいが、仮に発見しても、その後の対応はいっそう難しい。そのトラウマは、しばしば成人してまでも深く跡を残し、カウンセリングも効果をあげにくい。このワークショップは、昨年行われたベネッセの養護教諭全国調査に含まれた、「虐待の発見と学校対応」のデータをもとに、学校や幼稚園における虐待の発見の手だてや発見後の対応のあり方を考えようとする。 |
6月23日(土) ワークショップ2 | |
地域での子どもの遊び活動コーディネートを考える -プレイワークと専門性- |
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コーディネーター | 小笠原浩方(プレイスクール協会) 持田良和(龍谷大学) |
子どもたちの「遊び」をたんに知識や技術の伝達として「教える」のではなく、子どもたちが自ら遊ぶ状況を作り出すことは、いまや放っておいてできることではなくなっている。そのために何が必要なのか、活動の枠組みや制度化の是非について実践報告を交えながら考えていきたい。 |
6月23日(土) ワークショップ3 | |
「総合的な学習の時間」を考える | |
司 会(コーディネーター) | 片岡徳雄(土佐女子短期大学) |
提案者 | 田中統治(筑波大学) 秦政春(大阪大学) 新富康央(佐賀大学) |
「総合的な学習の時間」が本格的に始まろうとしている。これは、今回の学習指導要領改定の「目玉」でもあり、すでに多くの議論を呼んでいる。とくに、たんに「教科」という枠組みを取っ払ったというだけではなく、子どもたちの「学び」のスタイルを変えるものとして期待感も少なくない。 しかし、そのいっぽうで、ただでさえ多忙な教師に過剰な負担がかかる上、教科の指導に支障が生じる。「総合的な学習」といってもその学習内容が形骸化してしまう。そして、その結果、ますます「塾」依存に拍車がかかってしまうといった、さまざまな批判もないわけではない。 今回のワークショップでは、いままさに始まろうとしている「総合的な学習の時間」に焦点を当て、さまざまな角度からこれの可能性や今後の課題について検討を深めることにしたい。 |
6月24日(日) 研究発表2 1部会 | |||||||
地域社会に生きる子ども | |||||||
司会 | 山本清洋(鹿児島大学) 岡崎友典(放送大学) |
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9:30- 9:55 | 地域における子ども文庫-仙台市を事例に- 李南龍(東北大学大学院) |
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9:55-10:20 | ワークショップによる公園設置の試み 井田晴彦(安田女子短期大学) |
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10:20-11:10 | 地域における子どもの人間関係
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11:10- | 総括討論 |
6月24日(日) 研究発表2 2部会 | |
しつけと規範 | |
司会 | 宮川八岐(文部科学省) 伴恒信(鳴門教育大学) |
9:30-10:20 | 中高生の規範意識の構造とその問題性 ○馬居政幸(静岡大学) ○伊藤育子(静岡県教育委員会青少年課) ○一杉浩史(サーベイリサーチセンター) ○三澤茂子(静岡大学大学院) |
10:20-11:10 | 属性別に見た子どもと親のしつけの変化 -子どもの成績別、親の学歴別による時系列分析- ○武内清(上智大学) ○浜島幸司(上智大学大学院) |
11:10- | 総括討論 |
6月24日(日) 研究発表2 3部会 | |||||
子どもとの関係構築 | |||||
司会 | 南本長穂(関西学院大学) 有村久春(昭和女子大学) |
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9:30- 9:55 | クラス運営に関する研究 上田敏丈(広島大学大学院) |
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9:55-10:20 | 児童の学業成績における自己評価維持と学習意欲に関する研究 磯崎三喜年(国際基督教大学) |
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10:20-10:45 | 児童理解に効果的な教師の自己モニタリング法 -クラス一人ひとりの子どもとよい関係を高めるために-
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10:45-11:10 | 青少年の学校外活動プログラムの開発 -兵庫県におけるプログラム・スタンスの事例考察- 田中亨胤(兵庫教育大学) |
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11:10- | 総括討論 |
6月24日(日) 研究発表2 4部会 | |||||
育児問題 | |||||
司会 | 林ムツミ(福岡県立大学) 西田忠男(島根大学) |
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9:30- 9:55 | 幼稚園における泣きについて
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9:55-10:45 | 「育児不安に関する考察」(-)-母親意識を中心として- 1.母親の育児不安の背景 2.母親の育児不安の要因分析
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10:45-11:10 | 「育児不安に関する考察」(-) -父親の育児関与との関連から-
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11:10- | 総括討論 |
6月24日(日) 研究発表3 1部会 | |
ジェンダー | |
司会 | 近藤弘(立教大学) 岸澤初美(川崎市立看護短期大学) |
13:00-13:25 | 国語教科書の中の異性愛主義 -「目に見える制度」の中の「目に見えない制度」- 小宮明彦(早稲田大学大学院) |
13:25-13:50 | 園生活におけるジェンダー形成の多重構造 佐藤和順(兵庫教育大学大学院) |
13:50-14:15 | 幼児の遊びにみるジェンダー 藤田由美子(九州保健福祉大学) |
14:15-14:40 | インターネットによる思春期保健相談を試みて 岸田泰子(島根医科大学) |
14:40- | 総括討論 |
6月24日(日) 研究発表3 2部会 | |||||||||
小学生の生活世界 | |||||||||
司会 | 須田康之(北海道教育大学旭川校) 木村敬子(聖徳大学) |
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13:00-13:50 | 「生と死」に関する意識調査 ○増田公男(金城学院短期大学部) ○石橋尚子(兵庫教育大学) ○津野博美(兵庫教育大学大学院) |
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13:50-14:40 | 「見た目」を気にする子どもの分析 1.子どものおしゃれをめぐって 2.子どものやせ願望をめぐって
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14:40- | 総括討論 |
6月24日(日) 研究発表3 3部会 | |
児童文化史発掘 | |
司会 | 西本鶏介(昭和女子大学) 畠山兆子(梅花女子大学) |
13:00-13:25 | 戦前期における中等学校文化に関する研究 -広島県呉市を事例にして(-)- 渡辺一弘(広島大学大学院) |
13:25-13:50 | 子守歌とは何か(2)-うたい手ときき手の関係から- 岩田遵子(県立新潟女子短期大学) |
13:50-14:15 | 保育における人形がもつ意味(仮題) -倉橋惣三の人形論より- 高橋健介(松山東雲短期大学) |
14:15-14:40 | 雑誌『家の光』の子ども向け記事の分析 木村壽子(佐野国際情報短期大学) |
14:40- | 総括討論 |
6月24日(日) テーマセッション1 | |
幼稚園保育時間の延長とカリキュラム編成との関連を探る | |
コーディネーター | 萩原元昭(江戸川大学) |
スピーカー | 小田豊(文部科学省視学官) |
日本では「預かり保育」を実施している幼稚園が5割を越え、全米では、all
day kindergardenが6割以上に達している今日、保育時間の延長に伴い、カリキュラムの編成のあり方が新たな課題となっている。 ここでは、日本の幼稚園の実践、実態について全国的レベルで通じょうされ、指導されている小田豊先生を迎えて、実践・理論上の課題を、フロアの参加者も交えて、徹底的に討論することを意図したい。 |
6月24日(日) テーマセッション2 | |
子どもとセクシャリティ(その2) | |
コーディネーター | 岸澤初美(川崎市立看護短期大学) 近藤弘(立教大学) 望月重信(明治学院大学) |
スピーカー | 小宮明彦(早稲田大学大学院) 望月重信(明治学院大学) |
子どもとジェンダーについて、このテーマセッションでは、子どものジェンダー形成論やジェンダー・フリー教育実践論というパースペクティブで、ジェンダーの偏見や、公正な両性関係を目指す教育のあり方について考えてきた。しかし、「性」を構成する要素は、社会的文化的な性別や役割(gender)だけではなく、生物学的性別(sex)や性の自認(identity)、そして性的指向であるセクシュアリティなどを、立体的に包含し、多様性を成立させているものとして認知される時代となってきている。昨年度は、子どもの「性」、セクシュアリティを考える切り口として、児童文学(少女文学)作品の捉え直しとスクール・セクシュアル・ハラスメント調査の結果から、その”不可視の領域”を見据えたが、今年度は、子ども世界の性的マイノリティの存在について実証を得、私たちのなかにある「性」に対するステレオタイプな認識を転換すべく、議論を深めたいと思う。 ・子どものセクシュアリティとは何か ・セクシュアリティをめぐる様々な概念と言説 ・子ども社会に見る性的マイノリティの存在 ・学校教育は、異性愛主義を前提としていないか ・性的マイノリティに対するセンシティブな教育の可能性 |
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6月24日(日) テーマセッション3 | |
幼児にとってコンピュータは必要か否か | |
コーディネーター・司会 | 森 楙(広島修道大学) |
スピーカー | 1.幼児を対象にしたコンピュータ教育の現状 深田昭三(愛媛大学) |
2.コンピュータをめぐる保育者と幼児の葛藤 中坪文典(琉球大学) |
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3.幼児にとってコンピュータとはどんな存在か 湯地宏樹(比治山大学短期大学部) |
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ディスカスタント (指定討論者) |
小川 聡 (読売新聞世論調査部) |
現在、幼児から老人まで、コンピュータとの関わりなしには生活できなくなっている。特に、発達の途上にあり、しかも環境の影響を最も受けやすい幼児期の子どもにとって、コンピュータは大きな影響力を持っている。ただ、その影響を幼児の発達にとってプラスと見るかマイナスと見るか、論の分かれるところである。プラスと見れば幼児教育のカリキュラムの中にコンピュータを積極的に位置づけ、利用することになる。マイナスと見れば、幼児からコンピュータをできるだけ遠ざけ、別の環境や体験を与えるべきだという教育論が出てくる。このセッションでは、ややもすれば感情的な対立に陥りがちな、幼児にとってコンピュータは果たして必要かどうかという論議を、できるだけデータに基づきながら広げ深めることによって、コンピュータと幼児をめぐるこれからの研究の方向を探ることにしたい。 | |